三月七日。夜、公園デートをした。高校生みたいだと思った。私は待ち合わせ場所にショウ君に黙って愛犬を連れていった。こうすればホテルに行く心配はない。いつものように流されて、肝心な話をしないまま快感だけを求め合うのはもう沢山だった。高級ブランドショップが立ち並ぶ大通りで私達は落ち合った。澄んだ空気にネオンがキラキラと美しく輝いて見える。なんてロマンチックなのだろう。犬を連れた私を見てショウ君は驚いて…
[連載]不倫の何がいけないの?
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小説『不倫の何がいけないの?』【最終回】安本丹
彼の目が泳ぐ。人目を気にしていることがすぐに分かった
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小説『不倫の何がいけないの?』【第34回】安本丹
話したくなければ、顔も見たくない…私は旦那を避けていた
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小説『不倫の何がいけないの?』【第33回】安本丹
この電話が終われば、きっとまた孤独との戦いの日々…
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小説『不倫の何がいけないの?』【第32回】安本丹
旦那と平然と過ごし、外にときめきを…そんな器用さはない
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小説『不倫の何がいけないの?』【第31回】安本丹
こちらの気も知らず、夫は無神経に出張先でのことを話し始めた
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小説『不倫の何がいけないの?』【第30回】安本丹
夫と同じ空間で眠るということさえ、精神的に不可能に近かった
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小説『不倫の何がいけないの?』【第29回】安本丹
私は恋愛体質…わざと苦しみを見つけては自分を追い込んでいる
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小説『不倫の何がいけないの?』【第28回】安本丹
本心を受け入れてもらえた喜びで泣き出しそうになった…
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小説『不倫の何がいけないの?』【第27回】安本丹
ティッシュペーパーやボールペンと同じ、消耗品な私
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小説『不倫の何がいけないの?』【第26回】安本丹
本当に名残惜しくて堪らないのは私のほう…その甘美な余韻
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小説『不倫の何がいけないの?』【第25回】安本丹
自分が不倫をしているんだという自覚はほとんどなかった。
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小説『不倫の何がいけないの?』【第24回】安本丹
何に惹かれているのか分からない。でも好きで好きで仕方ない…
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小説『不倫の何がいけないの?』【第23回】安本丹
好きになるのは、もはや時間の問題かもしれない
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小説『不倫の何がいけないの?』【第22回】安本丹
旦那の言う「可愛い」は夫婦生活を円滑にしたいが為のセリフ
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小説『不倫の何がいけないの?』【第21回】安本丹
爽やかな青年が現れて…私はいつも通り客が喜ぶ風俗嬢を演じた
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小説『不倫の何がいけないの?』【第20回】安本丹
週に二度の出勤で、一ヶ月分のバイト代を上回る金額を稼いだ
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小説『不倫の何がいけないの?』【第19回】安本丹
お金のために始めたこと…私は人妻風俗嬢になった
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小説『不倫の何がいけないの?』【第18回】安本丹
親戚の集まりで注文を聞いてもらえず、私だけお冷やを…
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小説『不倫の何がいけないの?』【第17回】安本丹
百年の恋も冷める現実…この家に家事をする人間はいない
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小説『不倫の何がいけないの?』【第16回】安本丹
「やっぱり親ナシはダメだね」姑と親子になるという夢が崩れた
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