関ヶ原後九十二年、徳川幕府の平和のもと世に言う元禄繚乱の時代、武家から町人まで、カルチャーブーム最盛期であった。毎日のように続く俳席は、本来芭蕉が目指す俳諧の真髄とは逆の方向の、点取りゲームに流れて行く。元禄六年、五十歳、彦根藩士森川許六が入門。その時の許六の句 十団子も小粒になりぬ秋の風 「予が腸を探り得たる…」と絶賛。許六は文武六芸の免許取得者。芭蕉は許六を〝絵の師〟と公言していた。許六が彦…
[連載]夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉
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評論『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【第10回】山城 利躬
「落柿舎」に芭蕉の門下十哲のひとり〝向井去来〞が到着。日頃貧しい生活の弟子達は酒に歌仙にと陶酔
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評論『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【第9回】山城 利躬
松尾芭蕉はどんな人?『おくのほそ道』の旅から湖南時代まで、俳句とともに解説!生涯後半のテーマ「かるみ」とは…
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評論『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【第8回】山城 利躬
七夕の前夜は「明日の夜の宇宙の大ロマンスを想像すると、その前夜から心が昂って平静ではいられない」
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評論『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【第7回】山城 利躬
「後年提唱の〝かるみ〟と〝あたらしみ〟の発想」松尾芭蕉が生み出す「かるみ」の表現
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俳句・短歌『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【第6回】山城 利躬
旅から旅をかさねた芭蕉 「おくのほそ道」は自身が、自ら開いた蕉風俳諧の出発点と言える。
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俳句・短歌『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【第5回】山城 利躬
師から芭蕉への言葉…励ましと同時に「修行の根本は心を磨くことのみ」という本音
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俳句・短歌『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【第4回】山城 利躬
芭蕉生涯最大の転換点となる佛頂和尚との出会い。俳諧の真髄を求め旅から旅の生活へ
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俳句・短歌『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【第3回】山城 利躬
深川で隠遁生活のさなか運命的に出会った、芭蕉参禅の師・佛頂和尚とは
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俳句・短歌『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【第2回】山城 利躬
芭蕉が見た風景。墨田川から広がる広大な海、眼前に聳え立つ名峰富士。
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俳句・短歌『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』【新連載】山城 利躬
松尾芭蕉は貧しい百姓の子だった。一体どこでどんな勉強をしたのか?