【前回の記事を読む】眼前で悲愴極まりない話を続けるこの者の姿が、近い将来の自分なのかもしれない…。怖くてその先を聞く勇気が持てず…そして洪濤(こうとう)となって沸き上がる恐怖を感じ始めていた。体調変化の時間こそ異なれど、体の変貌ぶりには驚くほど差がないということに。蛆虫の話はさらに続いた。その者は意外に物知りであったのだ。「俺は、元が人間様であるが故に、その図体の大きさったらない。何億年前か知ら…
[連載]塵芥仙人
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小説『塵芥仙人』【第13回】瀧 祐二
「1人、勘定が合わないんだ。タイタニック号の死者数と生還者数は…」―その1人と同じ肉体の変化を遂げた、と巨大蛆虫は言う
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小説『塵芥仙人』【第12回】瀧 祐二
眼前で悲愴極まりない話を続けるこの者の姿が、近い将来の自分なのかもしれない…。怖くてその先を聞く勇気が持てず…
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小説『塵芥仙人』【第11回】瀧 祐二
吐き気を催す臭気、腐敗した食べ物、茶褐色に濁った水…深いゴミ溜めに落ちて4日。老人は生きるため、これらの汚物を飲み込み…
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小説『塵芥仙人』【第10回】瀧 祐二
「お主の寿命の一部、十年をちょうだいするというのではどうかな?」耳を疑うこの突拍子もない提案に、たじろぐしかなかった。
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小説『塵芥仙人』【第9回】瀧 祐二
「実はな、わしは、過去に神通力とやらを授かったんじゃ」異臭を放つゴミの奥から出てきた老人はそう言った...
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小説『塵芥仙人』【第8回】瀧 祐二
肌は赤銅色、頭の麓に銀髪を残し、そこから頂点に掛けて大きく禿げ上がった何とも不気味な老人とは
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小説『塵芥仙人』【第7回】瀧 祐二
たとえ地獄の番人でもすがりつきたい心境の時に失くした腕時計が見つかったという女性社員の話しを耳にしてすぐさま…
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小説『塵芥仙人』【第6回】瀧 祐二
ゴミ仙人に頼むと、2~3日で失くし物が見つかるという話を信じ、会いに行ったところ…
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小説『塵芥仙人』【第5回】瀧 祐二
夫からプレゼントされたロレックスの時計をなくし、困り果てた友人を助けようとして…
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小説『塵芥仙人』【第4回】瀧 祐二
機密情報の持ち出し、漏洩、謝罪会見と悪夢がよぎるなか、雑談が耳に入ってきて…
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小説『塵芥仙人』【第3回】瀧 祐二
大事なUSBメモリを紛失してしまった!機密情報や個人情報等がぎっしり入っていたのに…。
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小説『塵芥仙人』【第2回】瀧 祐二
絶対に早く帰らなければ…今日は妻の誕生日。仕方なく一大事業の企画書を持ち帰り…。
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小説『塵芥仙人』【新連載】瀧 祐二
「塵芥仙人」と呼ばれるゴミ処理場の番人の奇怪な姿と、荒れ果てた畑