「そこにいるのは、信玄か!」白馬に乗った上杉謙信が、武田本陣中央に座る武田信玄に向かって一喝した。「如何(いか)にも。わしが、武田信玄である!」そう応えた床几に座る信玄に向かって、馬上から謙信が信玄目掛けて鋭い太刀を浴びせた。信玄は、咄嗟(とっさ)に右手の軍配でその太刀を防ぐ。「信玄。その命、頂戴致す!」「お前にそれができるかな」追い詰められた信玄は、尚も太刀を抜こうともしない。悠然と床几の上に…
[連載]忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第12回】鏡本 ひろき
血で染まる川中島、槍がぶつかり合う音も無くなった。何千もの死体がころがる側で、まだ生きている者もいるのか、うめき声が…
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第11回】鏡本 ひろき
上杉軍と武田軍、血で血を洗う死闘。狂気に満ちた戦人たちが何度槍で刺されようとも這い上がる姿は地獄絵図そのものだった。
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第10回】鏡本 ひろき
【歴史小説】武田信玄率いる八千の本隊が鶴翼の陣で待ち伏せ。軍神・上杉謙信は車懸かりの陣を敷き濃霧が晴れるのをじっと待つ
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第9回】鏡本 ひろき
【歴史小説】自分の命を救ってくれた越後の武将斎藤の所にとどまることを決意。居城である赤田城に戻る
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第8回】鏡本 ひろき
【歴史小説】自分の目を疑った。あれ程探していた憎き相手が今、自分の目の前にいる。飛びかかろうとしたところ…
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第7回】鏡本 ひろき
【歴史小説】命の灯が消えかけていたその時越後の鍾馗(しょうき)と呼ばれた猛将斎藤朝信が現れ…
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第6回】鏡本 ひろき
【歴史小説】見つからない婚約者。寒空の下、とうとう意識を失い…
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第5回】鏡本 ひろき
【歴史小説】婚約者を取り戻せ!犯人がこぼしていた言葉を頼りに北へ急ぐが…
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第4回】鏡本 ひろき
人質を連れて抜け忍となった鳶加藤。婚約者をさらわれた尋一が追う
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第3回】鏡本 ひろき
「今回の任務には連れていけない」出陣前の粗相で部隊を外された…。
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【第2回】鏡本 ひろき
風魔一党、出陣の日。静まり返った忍者集団のもとに暴れ牛が!!
-
小説『忍者風魔 ~戦国時代を生きた風魔小太郎~』【新連載】鏡本 ひろき
戦国時代、忍者の住む風間村。少年は下忍として初めての仕事に心を躍らせていた。