はじめからこちらが手綱を握っているとわかっていれば、行動は定まってくる。彼は私と似ていたから、自分がされて気持ちいいことをすればいいのだ。手のひらに収めたものを刺激しながら、首元に口づける。シュウジさんはまた高い声を上げた。ひゃん、という声とともに腰が跳ねる。びくびくと身体を震わせる様子を見ながら、自分も普段はこうなのだろうかと少し肩身が狭くなった。「どうやったらいくの」「私が?」挿入からしばら…
[連載]飛燕日記
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小説『飛燕日記』【最終回】春乃 夜永
私は根っからの被虐体質なんだろう。なんとかして彼の欲求を満たしたかった…声を上げて、いく演技をした。そうすると彼も…
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小説『飛燕日記』【第16回】春乃 夜永
「なんで泊まらないの」とタクシーの中で聞いてきた彼。「きりがないから」と私は答えた。
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小説『飛燕日記』【第15回】春乃 夜永
自由とはある種の不自由だった。一から十まですべて自分でしなくてはいけない上に、成功するとはかぎらない
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小説『飛燕日記』【第14回】春乃 夜永
待ちあわせ場所に現れたのは送られてきた写真とは違う容姿の男性で…
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小説『飛燕日記』【第13回】春乃 夜永
驚くほど音痴なため誘われたカラオケを断ると腕を激しくかきむしりはじめ…
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小説『飛燕日記』【第12回】春乃 夜永
「嫁と別れて結婚しようかな」つぶやいた彼の言葉に、私は…
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小説『飛燕日記』【第11回】春乃 夜永
街灯もまばらな一本道を歩いていた時、自転車に跨った男が横にやって来て、私の・・・
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小説『飛燕日記』【第10回】春乃 夜永
出会ったばかりの男性と部屋で映画を観る私。女友達の顔がちらついてきて…。
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小説『飛燕日記』【第9回】春乃 夜永
「数分前に会った人と、こういうところに来るのって、どう思う?」と聞かれ…。
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小説『飛燕日記』【第8回】春乃 夜永
億劫だと思いながらも、この人にまた会いにきた理由が分かった!
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小説『飛燕日記』【第7回】春乃 夜永
【小説】初対面の男性からの提案「お互いのいいところを言いあわん?」
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小説『飛燕日記』【第6回】春乃 夜永
「こんなことはもうやめるべきだった…」かつて憎んでいた存在になることへの罪悪感
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小説『飛燕日記』【第5回】春乃 夜永
【小説】例え倫理に反した関係でも「彼らがいなければこんな狂った生活すら送れなかった」
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小説『飛燕日記』【第4回】春乃 夜永
「私はまるで自分を壊せなかった」自暴自棄になったOLが選んだ道は…
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小説『飛燕日記』【第3回】春乃 夜永
「死んでもいいと思った。だから、私は飛燕になることにした。」
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小説『飛燕日記』【第2回】春乃 夜永
【小説】「自分の部屋が欲しい」中国人の彼氏。保証人になろうとするが…
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小説『飛燕日記』【新連載】春乃 夜永
【小説】なにもかもうまくいかない日々。唯一のよりどころは中国人の彼氏だけだったが…