小さな宗教大谷大学には宗教を勉強するために入学したはずだったのに、和辻哲郎の『古寺巡礼』を片手に、京都・奈良の寺々の仏像を見歩いたり、焼き物や絵を観ることに夢中になったりしていた。『古寺巡礼』は、若い私にいにしえの都にどれほど美しいものが存在するかを教えてくれた。授業もよくさぼった。朝起きて唐招提寺に行きたいと思えば、私の足は大学ではなく唐招提寺に向かっていた。雲一つない青空の中で眺めた、金堂と…
[連載]永遠の今
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エッセイ『永遠の今』【第31回】森木 れい
「ぜひお嫁さんになりなさい」バス停で出会った老婆に突然すり寄られ…
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エッセイ『永遠の今』【第30回】森木 れい
キーワードは、光…もう一度あの絵に逢いたい。絵画の「青」
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エッセイ『永遠の今』【第27回】森木 れい
ざまあみろ…中原中也を哀れに思った「おかしなゴミ箱事件」
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エッセイ『永遠の今』【第26回】森木 れい
【エッセイ】「え!小林先生って、あの小林秀雄ですか?」
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エッセイ『永遠の今』【第25回】森木 れい
時を越えた名品『瀬戸黒の抹茶茶碗』に心打たれ、涙を流した
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エッセイ『永遠の今』【第24回】森木 れい
自分を言い当てられたよう…思わずギョッとした井筒俊彦の言葉
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エッセイ『永遠の今』【第23回】森木 れい
暗黒時代の苦しみから生まれた英知…神秘主義に宿る精神とは
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エッセイ『永遠の今』【第22回】森木 れい
冷めることのない恋心…稀有な存在「森有正」への熱い想い
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エッセイ『永遠の今』【第21回】森木 れい
森有正の軌跡を追って…パリで体感した「美しい青」とは
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エッセイ『永遠の今』【第20回】森木 れい
「人間とは悲しみなのだ」胸の奥に響く言葉…森有正との出会い
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エッセイ『永遠の今』【第19回】森木 れい
恐怖!何気なく参加した宗教合宿。仲間の精神が崩壊していき…
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エッセイ『永遠の今』【第18回】森木 れい
心も体も元気なのに自殺願望は強くなり…抗うつ剤の悲惨な結果
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エッセイ『永遠の今』【第17回】森木 れい
最後のエッセイを書き終えたときが「危険」だった…
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エッセイ『永遠の今』【第16回】森木 れい
夜中に激痛…なんと「身長が七センチ縮んだ」恐ろしい状況とは
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エッセイ『永遠の今』【第15回】森木 れい
「愛する女は、愛される男を、常に凌駕する」理由とは?
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エッセイ『永遠の今』【第14回】森木 れい
「青い空の中に、私は消え、空と一体になってしまったのだ」
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エッセイ『永遠の今』【第13回】森木 れい
「もう一人産もう」病に悩む女性が命がけの出産を決意したワケ
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エッセイ『永遠の今』【第12回】森木 れい
「形あるものは亡びますよ」天才画家がそれでも努力する理由
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エッセイ『永遠の今』【第11回】森木 れい
書店でサインをくれた川端康成の自死に「驚かなかった」理由
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エッセイ『永遠の今』【第10回】森木 れい
書店バイトで川端康成に遭遇!何故かひどく寂し気な後ろ姿…
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