数年前、伯母さんが亡くなった。線香を手向けた時、少女のような可愛い顔に驚かされた。当時、精一杯受験生の代理母をしてもらったような心持ちに襲われた。幼年期から感受性が強かったせいか、進学校自体のシステムについていけない私自身に原因があったように思われた。高二の秋の修学旅行は、京都・奈良だった。私は最初から驚いてばかりいた。なんと不思議な世界が存在しているのだろうと。暗いお堂に佇立する仏たちも由緒あ…
[連載]永遠の今
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エッセイ『永遠の今』【第9回】森木 れい
秋の大和の景色を眺め、この地で人生をやり直そうと誓った
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エッセイ『永遠の今』【第8回】森木 れい
悩める女子高校生の人生を変えた。仏僧・良寛の詩との出会い
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エッセイ『永遠の今』【第7回】森木 れい
期待を胸に吹雪の道を行く。幼い姉妹の「セーターの思い出」
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エッセイ『永遠の今』【第6回】森木 れい
悪ガキ少女の意外な一面。「自分の本質」に気づくきっかけは…
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エッセイ『永遠の今』【第5回】森木 れい
棒を持って登校する悪ガキが「良い行い」をしたくなったわけ
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エッセイ『永遠の今』【第4回】森木 れい
オダマキの花が咲くと思い出す…大切な「ばっぱ」との記憶
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エッセイ『永遠の今』【第3回】森木 れい
寒さ厳しい奥会津での幼少時代…「これが私の記憶の始まり」
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エッセイ『永遠の今』【第2回】森木 れい
身長が七センチメートル縮み、ほぼ寝たきりにもなったが…
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エッセイ『永遠の今』【新連載】森木 れい
幼少期から慣れ親しんだ「風」で感じる、移りゆく季節の気配
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