［連載］源氏物語探訪　ゲーテとともに

【前回記事を読む】『源氏物語』は、ゲーテの文学論によってより深く読み解くことができる!? 紫式部が書き綴る情景にゲートの言葉を重ねると…帝は、亡き更衣のことが忘れられない。しかるべき女性をお召しになるが、亡き更衣に比肩(ひけん)できる人はいそうにない。そんな折、先帝の四の君が亡き更衣によく似ていると言う人がいて、それを聞かれた帝は、熱心にこの姫君を後宮に迎えようとなさる。懇(ねんご)ろに「ただ、…