俳句・短歌 句集 2022.05.20 句集「八ヶ岳南麓」より三句 句集 八ヶ岳南麓 【第64回】 浅川 健一 八ヶ岳の麓で暮らす医師の、四季折々の俳句集 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 下の子の手のひらに汲む冬の水 どんどの火闇より人の来て囃す 大寒や木々は影おき立ち尽くす
小説 『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男』 【第5回】 武 きき 「私、初めてです。こんなに気持ちがいいって…」――彼の顔を見るのが恥ずかしい。顔が赤くなっているのが自分でも分かった 【前回の記事を読む】「綺麗だ」バスタオルが落ち、丸裸になった私を彼は抱きしめた。「抱いていいかい?」手を引かれ、そのまま寝室へ行き…朝、いつものように、席に着いた。「どうした? 香子、妙に静かだな」顔が、赤くなっているのが、自分でも分かった。「だって、昨日、あんな事、こんな事、そんな事、したから、丈哉さんの顔を見るのが恥ずかしい! 丈哉さん変態なのかなと思ったんです」丈哉さん、コーヒーを吹き出し…
小説 『余白』 【第8回】 山本 実咲 「一人で全部育児をする。だからどうか子どもを産んでほしい」――しかし夫は家事も育児せず、これまで以上に「子ども」になった 【前回の記事を読む】男と会うとき、特段何も思わない。ただただ今日はできる相手なのかどうか。私は高校生以来、我を忘れるような恋をしていない…米ちゃんはいつも聞いてくれる、司と私のことを。司は私の人生の伴侶だ。私は結婚なんてしてたまるものかとずっと思って生きてきた。周りで普通に恋をし、普通に家庭を持ち、普通にその生活を継続できた人間を知らないからである。普通ってそもそもなんだっけ、という議論はここで…