【前回の記事を読む】恐怖…!「縁側を通ると首が勝手に曲がる」少年に何が起きた?

もう一つの理由 縁側にて

話を元に戻そう。

私の視線の先には神棚がある。自然に顔は正面に向き神棚を見ていた。唯首の周りが非常に熱かった。神棚の前に行き生まれて初めて畳に額をつけ神様に自分のしたことを詫びた。

首を握っていた大きな手が離された気がした。お詫びをしたときに、綺麗な布で拭き取らせていただきますと言ったが綺麗な布は無かった。タオルがあったので水に浸し、固く絞って神棚の一切の物を拭き始めた。作業中、幼い頃からのことを思い出した。心に残っている幾つかのことを記す。

冬場は畳を敷き、夏は畳を上げ板の間とし、板の感触が涼しかったこと。

幼い頃本で、かって文明が栄えたであろう場所が今は砂漠となり、痕跡しか残っていない絵を見て衝撃を受け、夜、枕元に本を置き、なぜこうなったのか教えて下さいと念じて寝ると答えの夢を見る。

幼い私は広い砂漠の中にいて、声というより意識が伝わってくると表現した方がいい。

お前の立っている場所は昔は大河であり、両岸には大きな木が無数にあり人も少なかった。やがて人も大勢になり、次々と木を伐り水も少なくなったあげく、上流と下流の戦いまで起こし此の地から人影は絶えてしまった。