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母の壁を打ち破る

3人暮らしが始まり、自然と結婚の話になった。父の悪口を母からひたすら聞いていたせいか、亭主関白嫌いだった私は、両親のような失敗はしたくないので、結婚に関して彼にいくつかの条件を提示した。

1.専業主婦にはならない

男が外で働き、女は家で家事をする。親戚の集まりやなんかで、男は楽しそうに酒を飲むが、女は食事の用意をしたり、食器を片づけたり。女の身分はまだ低いのか? 

そういうのが大嫌いだった。私は働くのが好きで男並みに働ける自信はあったし、そんな扱いを絶対しないでほしい、と。彼はあっさり承諾した。実際、洗濯はどんなに遅く帰ってきても毎日してくれた。食事は私が作ることが多かったが、予想に反して、義父が食事を作ってくれたり、子どもの面倒をみてくれたりした。この条件に関して何の不満もなかった。

2.私の居場所を奪わないでほしい

不本意にも実家に送り返されたりゅう君の一件があり、私はまた捨てられるのが怖かった。愛情が理由にせよ、勝手に私の行動を決めないでほしい。母と仲直りしろとか、子どもができて里帰りしろとか、そういう類のことは一切言わないでほしい。これに関しても忠実に守ってくれた。里帰りも強要されず、おかげで安定した生活を送ることができた。

3.私が夢を追うと言い出した時、止めないでほしい

これには半分納得ができないようなところがあり、曖昧な返事だった。ただ最後にはわかった、と納得してくれた。この時も医者になりたいという気持ちは私の中から消えていなかったし、今後も消えないだろうと思っていた。

条件はすべて満たされ、つき合って3ヶ月後、結婚することになった。

私は19歳であり、親の同意が必要だったが、サインは私が書き、母には言わずに役所に提出した。母は入籍がわかるとすぐに、役所に駆け込んだ。結婚を取り消しに行ったのだ。しかし婚姻届の受理後であり、それは叶わなかった。

「何にも言うこと聞かないのね。もう勘当よ」

母から1本の電話があった。どうやらやっと私を捨ててくれたようだ。大きな肩の荷が下りたような感覚だった。