俳句・短歌 介護 母娘 短歌 2021.10.22 「最後まで人」より3首 最後まで人 介護ひとり百十一首 【第3回】 詠み人しらず 登り坂もしもし亀に抜かれても 二人三脚行けるとこまで 母との日々を五・七・五・七・七の音に乗せて綴った、切なくも心温まる短歌集。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 ※本記事は、詠み人しらず氏の書籍『最後まで人 介護ひとり百十一首』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。 副作用? 望まぬ症状出現し ひとつ叩けばひとつ飛び出る 憂さ晴らし病院帰りに初めての モグラたたきでストレス解消 血糖値 右往左往の乱高下 ひとり静かに腹 括くくる母
小説 『サトゥルヌス[注目連載ピックアップ]』 【第12回】 花田 由美子 認知症の母を助けようと下敷きに…お腹の子の上に膝をつき、全体重をかけられた。激痛、足の間からは液体が流れ、赤ちゃんは… 【前回の記事を読む】プロポーズされたのに、言えない…両親に家がないこと。借金まみれで、寮に住み込み、極狭スペースで寝起きしていること。「孝子」父親の声で目が覚める。「かあさんが、いない」孝子は腰かけた姿勢で目を閉じていた。玄関に取り付けた三重の鍵が外れている。一番上の鍵を外すために、お母さんは椅子を移動させたらしい。気がつかないほど熟睡してたなんて。「孝子、いつも悪いね」かすれた弱々しい声が心か…
小説 『恋の終わりに』 【第4回】 西田 剛 遺体発見後、鑑識が現場検証を行ったが、異常はなし。ただ、物が少なすぎて、すっきりしすぎているような違和感があるが… 【前回の記事を読む】「死体が出てきたんだってな」——被害者は笹が生い茂る中で空を見上げるようにして倒れていた。身元を特定する物は見つからず…そんな状況の中でようやく被害者の身元が特定されたのは、遺体が発見された二月十二日から約二週間半が経過した三月二日木曜日のことだった。被害者の名前は加藤瞭(かとうりょう)、大阪府豊中(とよなか)市に住む三十歳の会社員だった。警察が調べたところ、加藤の実家は岐阜…