俳句・短歌 介護 母娘 短歌 2022.01.06 「最後まで人」より3首 最後まで人 介護ひとり百十一首 【第13回】 詠み人しらず 登り坂もしもし亀に抜かれても 二人三脚行けるとこまで 母との日々を五・七・五・七・七の音に乗せて綴った、切なくも心温まる短歌集。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 命の川流れ流れてたどりつく 老いのほとりに寄り添い向き合う 並んで撮る ぎこちない笑み引きつって それでも笑った自分をほめる 並んで撮る 母のほほ笑み柔らかく 逝くひと送るひと沁みる一枚
エッセイ 『心に咲いた向日葵』 【第2回】 丸山 珠輝 全盲の娘に向かって母は「目の前にあるとが分からんかね」「役に立ちゃあせん」その言葉に深く傷ついた。だが娘は… 【前回の記事を読む】父と母はいとこ同士だった。そして生まれた私には、両眼の眼球がなかった。そんな私のことを、親族や両親は「珠輝ちゃん、あんたは目が見えんとやから人にいらんことは言いなさんな。たいがい人の手をとりようとばい。いつもありがとうございます、ごめんなさいを忘れたらいかんよ」またあるときは、「珠輝ちゃん。あんたは昔、お姫さんやったとばい。あんたがあんまり意地が悪かったけん、めくらで生まれた…
小説 『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男』 【第13回】 武 きき 「あなたに振り向いてほしかった」——元カノのついた嘘に夫は大激怒。「妻がどれだけ傷ついたか、君に分かるか!」 【前回の記事を読む】「あなたは欲求不満解消にいいそうよ。便利な女ってとこね」突然現れた元カノが放った言葉。それを聞いて私は頭が真っ白になり…私の顔を見て、「えっ!」と驚いている。早々に、「君が妻に何を言ったか、ここで確認したい! まず、僕が君にホテルへ呼び出された理由は君から話して」「……」「早く!」びっくりするぐらい大きな声。「奥さんに意地悪されたくなかったら、必ず来てと」小さい声で。「僕が残…