俳句・短歌 四季 2021.08.05 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第65回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 降る雨に快活に立つ草木くさき哉生きてく糧かてに濃くなる緑 雨模様緑の萌える誕生日生きて行こうと声が聞こえる 秘めやかに紋白蝶が深緑しんりょくの森に舞ってる白い優しさ
小説 『差出人は知れず』 【第8回】 黒瀬 裕貴 免許返納を拒んだ老人がブレーキを踏み間違え、車は妻に突っ込んでいった…事故後、夫は「加害者家族を妻と同じ目に遭わせたい」 【前回記事を読む】「母さん。死んじゃ駄目だ。俺、まだなんにも親孝行出来てないんだよ。」中学生の男の子は嗚咽しながらも話しかけることをやめない「俺たちが何をしたっていうんだろうな」亡霊のように佇む東は両の拳を強く握る。爪が皮膚を食い破り、血が滴るのではないかと思うほど強く。「こんな……こんな目に遭わなければならないことを涼子がしたっていうのか。生きていれば無意識に人を傷つけることだってあるだろう。…
小説 『Ore Joe! 俺たちの青春』 【第7回】 本村 雅寛 「あたしの姉さんが、ママなの。だからついてきなよ」…実家が銀座のクラブをやっている同級生についていくと… 【前回の記事を読む】自分の部屋で窓越しに通行人を殴った時は、全く音はしなかったが、「サンドバッグ」は様々な音を出した。その快感が忘れられず…学校で、希恵が近づいてきた。「今日は新聞部としてあなたに聞くわ。原宿で戦うんだって」「ああ、そうだ」「部活に来ないと思ったら、それか。まあ、壊される前に自分からダウンするがいいさ」希恵は上目使いで、ヨシオの胸を触りながら言った。「男を触っていい訳じゃないぞ」…