俳句・短歌 四季 2021.08.05 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第65回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 降る雨に快活に立つ草木くさき哉生きてく糧かてに濃くなる緑 雨模様緑の萌える誕生日生きて行こうと声が聞こえる 秘めやかに紋白蝶が深緑しんりょくの森に舞ってる白い優しさ
小説 『超能力探偵 河原賽子』 【第43回】 春山 大樹 大腸がんを5年放置していた母…無理矢理病院へ連れて行き、「あとどれくらい生きられるか」聞くと… 【前回の記事を読む】「人工肛門は嫌」と大腸がん手術を拒否した母…不調が出ても「今さら受診しても怒られるだけ」と病院を拒絶してしまい…突然の受診だったが、千晶が専門医の確認のうえ診察してくれることになった。彼女は診察室に二人を呼び入れた。「こんにちは。いつも麻利衣がお世話になってます。これ、よかったらどうぞ」 小百合は塩大福の包みを千晶に差し出した。「こんにちは。こちらこそ麻利衣にはいつも助けられ…
小説 『春のピエタ[人気連載ピックアップ]』 【第18回】 村田 歩 私の妹は、5年前に殺された。高校2年生だった。自宅のすぐ傍で車の中に引きずり込まれて、河川敷まで連れて行かれ… 【前回の記事を読む】兄を探す為だけに「夜の世界」に足を踏み入れた——「面接の子?」と声をかけられ、店の中へ入ると…「早い時間ならお客さんはいないと思ってたのに、本当にすみません」「ああ、いいのよ。若旦那は特別なの。昼の三時には仕事終わっちゃう人だから。それにわたしのお客じゃないしね」意外に屈託のない話し方であたしに座るように促すと、自分も隣に座り、長い手を伸ばした。「ちょっと、あそこの神林さんの…