俳句・短歌 四季 2021.02.18 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第9回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 青柴に黄色の野花美しく 可憐に咲いて涙一粒 暖かな春の日和に親と子に 眼差しが行く猫の戯れ 吹く風の清々しさと爽やかさ 初夏香り出す江南の春
エッセイ 『Re:start[人気連載ピックアップ]』 【第10回】 森 亜美 服も体も、真っ黒こげで病院に運ばれた私。「あれが奥さんです」と告げられた夫は、私が誰なのか判断がつかなかった 【前回の記事を読む】信号無視の車が突っ込み、乗っていた車が炎上。後部座席にいた娘だけが救出された事故後すぐに私は、ドクターヘリで火傷治療に強いと言われる某大学病院の救急救命の集中治療室(EICU)に搬送されました。もう1人の方は救急車で別の病院へ運ばれたと聞きました。ぶつかる瞬間の記憶は全てなく、今でも事故前後のことは思い出せません。着ていた服はまっ黒焦げになっていたみたいで、頭も火傷していた為…
小説 『魂のいるところ』 【第7回】 しおん 光差すステンドグラスの下、私は初めて魂の声に耳を澄ませ、世界の色が変わる瞬間を迎えた 【前回の記事を読む】台風一過で蒸し暑い残暑の朝。レースのワンピースがよく似合っていると伯母が褒めて、私の頭を優しく撫でた私は、その姿をただじっと見つめ、彼らは幸せなのだろうか?と思った。彼らは事情を抱えながら、それぞれ懸命に生きている。人を傷つけた者はおらず、コミュニケーションが難しかったりする人が多いと話した。自身も若い頃にあってはならない過ちをし、未だに自責の念に苦しんでいると話している。「…