この歳まで
この歳まで身内 他人を含め 幾人かの最期を看取ってきました
亡くなっていく人は 最期に何を求めるのか
それを看取る人は そこから何かを学び
自分の最期へとつながっていくのか
かあさんの死が こんなに考えさせられるとは
かあさんの最期に そばに居たかった
九十八年 生きてきた最期に
いまだから、いまになってから、思い出すあの眼差し、あの温もり
いまだから、いまになってから、叶わないことだけど、ただ願う――
母という存在をなくして、心は声なき言葉を語りだす。
失ってから、ふたたび得る。ひとすじの救済への過程。
「かあさん、ありがとう」
第21回 日本自費出版文化賞「詩歌部門賞」受賞作品を連載でお届けします。
この歳まで身内 他人を含め 幾人かの最期を看取ってきました
亡くなっていく人は 最期に何を求めるのか
それを看取る人は そこから何かを学び
自分の最期へとつながっていくのか
かあさんの死が こんなに考えさせられるとは
かあさんの最期に そばに居たかった
九十八年 生きてきた最期に