発達障がいは治療できる 診断、対処法、正しい治療を受けるために

“「発達障がい」は治療ができない難病ではありません。具体的な向き合い方、どうすれば症状は良くなるのかといった筋道はあります。早期発見・早期介入が求められるのは、治療が早ければ早いほど症状に改善がみられるからです。”医療現場の実情、最新の診断・治療法を専門の小児科医が解説していきます。

長期休暇による時差ボケを予防することが重要

お子さんを早く寝かせるコツは、時間を守ることを徹底させることです。まず朝早く起こし、ゴミ捨てなど家の手伝いをさせ、日中の活動を多くして、テレビやゲームは合計2時間以内にして、景色の良いところを散歩するなど日中の活動を増やします。最近は、この朝早く起こすことがゆるくなっています。

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特に夏休みなどの長期休暇では、子どもが家にいるため母親はイライラしがちです。昼食も作らなければなりません。子どもがうるさいと、朝は寝かせておいた方が母親は楽なので、起こさない親も多くなっています。

そこで「時差ボケ」が生じてきます。もともと環境の変化に弱い自閉スペクトラム症の子どもたちが自ら睡眠環境を乱しているのです。つまり、長期休暇による時差ボケを予防するためには、初めからいつも通りに、まず朝早く起こすことが重要なのです。

そして、夜は特にテレビなどを控え、寝る前は漫画でもいいのでなるべく本を読ませることです。テレビだと光が目に入りますが、本は光を発していないので、メラトニンへの影響はありません。