雷神は覚えていたり「守って」と詩につづりたる曽我ひとみの名を
真っ白な衣裳の奥より宗次郎心臓のような笛を取り出す
土笛の音にふたたび問いかける「人は宇宙に行ってもよいか」
※本記事は、2015年3月刊行の書籍『歌集 祈り』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 祈り【第14回】
―ああだから月はみんなに愛されるんだ自分ひとりを見てる気がする―
夜明けに人知れずそっと咲く花のように、
それでいいんだよ、と許してくれるような、
自分のかわりに、幸せを願ってくれるような。
心に灯りをともす、優しくあたたかな短歌を連載にてお届けします。
雷神は覚えていたり「守って」と詩につづりたる曽我ひとみの名を
真っ白な衣裳の奥より宗次郎心臓のような笛を取り出す
土笛の音にふたたび問いかける「人は宇宙に行ってもよいか」