俳句・短歌 短歌 自由律 2020.12.19 句集「愛のままで咲く」より三句 愛のままで咲く 【第21回】 馬場 美那子 “こぼれる愛 からめた指の すき間から” 十七音に込められた、愛と感謝の川柳句集 母へ、恋しい君へ、愛犬へ、かけがえのない日常へ。やさしく、時に激しい愛の詩。 5章からなる川柳句集を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 君といて脈の乱れを自覚する 喧嘩後に傘さしかけた憎い君 モテ過ぎの君の心にホッチキス
エッセイ 『逆境のトリセツ[パラリンピック特集]』 【新連載】 谷口 正典,益村 泉月珠 右足を切断するしか、命をつなぐ方法はない。「代われるものなら母さんの足をあげたい」息子は、右足の切断を自ら決意した。 失うのは生命か右足か究極の選択まだ寒さが残る三月。午前二時。ピンポーン。「こんな時間に誰?」上着を羽織りながら玄関を開けた。そこに立っていたのは、背筋を伸ばした警察官だった。「正典さんのご家族の方ですか」「正典の母です。どうかしたんですか?」「正典さんが、国道二号線でトラックとの事故に遭いまして……」「え……、正典は無事ですか?」「現在、病院に搬送中です」動転した母は、兄と一緒に俺が運ばれた病院…
小説 『ザ・キュレーター』 【第2回】 そのこ+W やっと叶った新婚旅行。しかし彼らの隣に座った一人の女性との出会いによって今回の旅が一変することに… 【前回の記事を読む】レオナルド・ダ・ヴィンチの生家があるイタリアのヴィンチ村。レオナルドの父は若い頃この村に住み公証人をしていて……彼は一年間のフィレンツェでの絵画修業を終えて、自分の国に帰ろうとしていた。 本当はもっと長く、出来たら三、四年くらいいてもいいと思ってイタリアにやって来た。フィレンツェは彼の生まれ故郷であり、八歳まで過ごした町である。だがすぐに自分の見込みは甘かったと気付いた。彼は…