邪馬台国ははたして一国として存在していたのか

『魏志倭人伝』の分析

邪馬台国という大きな連合体の中心がどこにあったか示している

(10)自女王以北其戸數道里可得略載

① 斯馬國 ② 己百支國 ③ 伊邪國 ④ 都支國 ⑤ 彌奴國 ⑥好古都國 ⑦不呼國
⑧姐奴國 ⑨対蘇國 ⑩蘇奴國 ⑪呼邑國 ⑫華奴蘇奴國 ⑬鬼國、⑭為吾國 ⑮鬼奴國
⑯邪馬國 ⑰躬臣國 ⑱巴利國 ⑲支椎國 ⑳ 烏奴國 ㉑ 奴國
女王國より北側は戸数・距離は分からないが、国名だけ載せておく。(筆者注:二十一カ國列挙)

(11)女王境界所盡其南有狗奴國男子為王其官有狗古智卑狗不屬女王

女王の国境の南側は狗奴国(くなこく)で、国王は狗古智卑狗(くくちひこ)で女王国には属さない。

(12)自郡至女王國萬二千餘里

帯方郡より女王国までの距離は約一万二千里である。

(13)其地無牛馬虎豹羊鵲

倭国には牛馬虎豹羊カササギがいない。

(14)用矛楯木弓短下長上竹箭或鐡鏃或骨鏃

兵は矛と楯、木弓を使う。木弓は上が長く、下が短い。竹箭は鉄鏃あるいは骨鏃である。

(15)其國本亦以男子為王住七八十年倭國亂相攻伐歴年

その国、本は、男子を以て王となす、住んで七、八十年。倭国に乱、数年にわたって争う。

(16)乃共立一女子為王 名曰卑彌呼 事鬼道能惑衆 年已長大 無夫壻 有男弟佐治國 自為王以来少有見者