山門の庇護を受けゐし祇園社はいかりをののき寺へ訴ふ
*この時代は神仏習合の時代。祇園社は神社。山門、寺とは延暦寺。
訴へに怒りたかぶる僧兵ら神輿をかつぎ都へ迫る
清盛と矢を放ちたる下手人を流罪にせよと強訴に及ぶ
*強訴 為政者に対し、徒党を組んで強硬に訴えること。
**白河上皇の有名な言葉に、
「賀茂川の水、双六の賽、山法師(延暦寺)、この三つだけがわが意のままにならない」
(『平家物語』巻第一)というものがある。
平安末期、国を二分する戦いが起こった。それは保元の乱と呼ばれる戦乱であり、古代から中世へと、貴族政治から武家政治へと時代を切り拓いていく端緒となった。
この乱の原因である天皇家と藤原摂関家の内紛から崇徳院の配流という結末までの経緯が詠まれた創作短歌を連載でお届けします。
山門の庇護を受けゐし祇園社はいかりをののき寺へ訴ふ
*この時代は神仏習合の時代。祇園社は神社。山門、寺とは延暦寺。
訴へに怒りたかぶる僧兵ら神輿をかつぎ都へ迫る
清盛と矢を放ちたる下手人を流罪にせよと強訴に及ぶ
*強訴 為政者に対し、徒党を組んで強硬に訴えること。
**白河上皇の有名な言葉に、
「賀茂川の水、双六の賽、山法師(延暦寺)、この三つだけがわが意のままにならない」
(『平家物語』巻第一)というものがある。