第2章 人類滅亡のリスクと回避

2 自然災害

3.地球に衝突して来る天体

宇宙から飛来して来る一番の災害は俗に隕石と呼ばれている天体です。

この天体は、恒星が核融合反応を終えて爆発し宇宙空間に飛び散った残骸を資材として太陽系が形成された際、太陽系の星々に組み込まれずに残ったもので、惑星間や太陽から一番遠い惑星である海王星の外側にも散在して運動しています。

これらの天体は太陽系及び系外重力の関係で様々な軌道を取り運動していますが、その軌道が惑星やその衛星(惑星等)の軌道と交差する際に衝突が生ずることになります。また、その衝突により惑星等の表面の物質が放たれて飛散し他の惑星等への隕石となる場合もあります。地球には月や火星からの隕石が落ちて来ています。

月のあばた面を見ても明らかなように、小惑星の衝突した痕跡があります。地球に衝突する前に、月に衝突したものもあるかもしれませんが、地球にも相当数の小惑星の衝突があったものと考えられます。

その痕跡が月のように明らかでないのは、海に衝突したものはその痕跡が海底にあり見つけにくいことや地殻やその運動に飲み込まれたものもあるかもしれません。陸上へ衝突したものは地殻の変動・変形により、あるいは植物に覆われ又浸食を受け、その痕跡は崩れ、たやすく見つけられなくなっていることも考えられます。