第1章 本書の重要事項
2 人間第1主義
我々人間が採らざるをえない主義は、神第1主義でもなく、宗教第1主義でもありません。それは人間第1主義です。これは3つの主義を比べてその好き嫌いを言っているのではありません。又、人間第1主義をひいきにしているわけでもありません。理屈上正しく成立しているのは人間第1主義のみだからです。このことは神仮説に基づき神が人間を創造したと仮定しても、やはり変わることはありません。我々が何者であろうとも、人間という生命体を自ら否定することはできません。無条件で100%肯定しなければならないのは当然のことです。従って、全ての思考の原点はこの点にあります。人間を離れて、人間の外にある何かが原点にあるのではありません。これは前述の「重要事項03 自己の否定はできない」および後述の「重要事項14 人類という生命体の性質(09)最高位者は人間自身である」に記述してある通りです。以下に続く重要事項14~16はこの人間第1主義の思想に関わっているもので真なる重要事項です。
重要事項14 人類という生命体の性質
我々人類は、我々自身を、そして我々自身の性質を無条件に認め受け容れなければなりません。なぜなら、我々が我々自身を否定することなどできないからです。
我々人類の性質とは、下記を含みます。
(01)星の欠片の物質でできている炭素ベースの生命体・小宇宙である。
(02)生・老・病・死する生命体である。
(03)生命と健康を保つため、他の動物や植物そしてミネラルを食し摂取する。
(04)生命を守り、そして種を守るため生殖行為をなす。
(05)利己的な本能を持つ。
(06)五官を有する肉体を持ち、それにまつわる欲望や煩悩を持つ。
(07)無垢にして、何者からも自由な存在として生を受けている。
(08)平和と自由と幸福を希望する。
(09)最高位者は人間自身である。
(10)性は善である。
(11)滅亡よりも種の存続を希望する。
(12)社会生活を営む。
(13)知的精神活動(未知・真理の追究等)を喜ぶ。
(14)芸術を楽しむ。
(15)人類という生命体に調和する感性認識の善・美を喜ぶ。
(16)遊ぶことを喜ぶ。
(17)喜怒哀楽する。
(18)その他。以下に上記性質の幾つかについてノートしました。