そこで早速、当時明神水産の専務で明神丸の社長にこの飲食ビジネスの構造バランスの話をして、何とか鰹の仕入単価を安くしてくれないかと交渉したのですが、下げてはくれませんでした。それどころか「お前に利益なんて最初から期待していない」とまで言われてしまいました。
当時の明神水産からの鰹の仕入単価を今でも覚えていますが、たたきになった状態での仕入れだったこともあり、1,650円/㎏でした。この金額で丼が税込み500円、定食が税込み600円です。単品は税込み3切れ300円、5切れ500円、10切れ900円でした。現在より高い仕入れ原価で現在より安く売っているのですから利益が出るはずがありません。
この売価設定や仕入単価設定は会社からの指示で、当時の上司からこの設定でやりなさいと言われていました。今思えば私にはどうしようもないことであり、嫌がらせのような状態でよくあきらめず腐らずやってきたなと自分でも感心します。
追い詰められた私は利益を出すために仕入れ価格を下げてくれないのなら売価を上げるしかないと考えました。勝手なことをするなという会社の反対を押し切って値上げしました。その時の上司には必ず売り上げを上げると宣言して退路を断ちました。
値上げしたことでお客様からは文句を言われて頭を下げながら、新メニュー開発を自分たちでやり始めました。新メニューをどんどん増やすので、当時事務業務を明神水産でやっていたので担当者からはしょっちゅう怒られていました。そしてその結果は何とオープンから32ヵ月連続で前年同月の売り上げ昨対越えを記録することが出来たのです。
会社からは毎月のP/LとB/S(バランスシート)しか来ないので、毎月の販売や取り組みに関しての分析資料などは一切なく、毎月毎月何をどうすれば売り上げを上げることが出来るのか、お客様のニーズに対する施策はどうするのか、などと考えるデータ資料が全くありませんでした。
会社にそのような資料データが欲しいと言っても何もしてくれないですし、そもそも飲食店に関しては会社で使わなくなったCASIOの電卓レジですから、そんなPOSレジのような資料など出るはずもありません。
当時から何が売れているのかなぜそれが売れてるのかなど掘り下げて売れる理由や売れない理由を論理的に考えるのが大好きなので、何とかデータにした資料が欲しいと考えていました。
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「もっと美味しくしたい」会社に隠れて鰹の試作を繰り返した私。商品を変えるなと叱られたが「美味しくして何が悪い」と反論。その結果は…
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