教3の部屋に戻る途中の廊下で高井良はコロネと鉢合わせになった。

「あっ!」

「ああ、こんにちは。高井良さんでしたっけ」

「僕の名前、憶えててくれたんですか」

「え、ええ」

「嬉しいです。この間はありがとうございました。お陰で事件を解決することができました」

「ああ、びっくりしましたよね。まさか、辻係長があんなことしてたなんて」

「ええ、僕は最初から辻さんが怪しいと思ってたんですよ」

「じゃあ、また」

コロネは会釈して通り過ぎようとした。

「えっ」

「えっ、何か?」

「い、いや、何でもないです。じゃあ、また……」

高井良はコロネの後ろ姿を名残惜しそうに見送った。