人は来てお城のさくらに遊ぶなり
あかぬ色香に春を惜しめり
うっとりとライトに照らさる夜桜の
妖しくはなやぐさまに見惚るる
弘前のお城の濠の花筏
しづかな水面にしらしらと照る
*花筏 水面に桜の花びらが散りしき、筏(いかだ)のように浮かんでいるさま。
四季がある日本は移ろいやすいのだろうか。
行き交う人々の心や街の景色は千変万化で、過去はさらに記憶の彼方へ押しやられてしまっているかのよう。
だが、南の島々には、あの戦争を経ても変わらぬ日本の心が残されていた。
過去と現在、時間の結び目を探しながら、日本古来の清き明き心を見つける旅の歌短歌集を連載でお届けします。
人は来てお城のさくらに遊ぶなり
あかぬ色香に春を惜しめり
うっとりとライトに照らさる夜桜の
妖しくはなやぐさまに見惚るる
弘前のお城の濠の花筏
しづかな水面にしらしらと照る
*花筏 水面に桜の花びらが散りしき、筏(いかだ)のように浮かんでいるさま。