(2)後になれば、「あんなことあったな」

「ダメなら、辞めればいい。試しにやってみたら?」

これは、当時、隣の企画部のママ社員の先輩からのアドバイス。「出産後も働き続ける」などと、ちゃんとキャリアを描いていなかったので、妊娠が分かってから仕事を続けるかどうか検討を始めた。新しもの好きな私には、その当時はまだ珍しい「仕事+子育て」はちょっと興味があり、情報収集をした結果、親や夫の支援には期待できないけれど、最終的には、

「続けてみようかな」

という気持ちになり、育児休職と復職の準備を始めることにした。

やることは意外とあり、最優先は子供たちの保育園確保。2020年代に「待機児ゼロ」対策が進んだおかげで、保育園入園問題はだいぶ解消したと聞くが、新婚当時に住んでいた横浜市の某区役所で塩対応をされたことが忘れられない。

復職に向けて妊娠中に保育課に行ったところ、

「今来られても、特に情報はありません。生まれてから来てください」

とけんもほろろ。

「妊娠中にある程度見通しが立たないと、復職の準備もできないじゃん?」

と頭に来たのを覚えている。

公立の認可保育園はあきらめ、最寄り駅に近い親子で運営している自宅兼保育園を見学しに行った。ところが、そこでは、保育士さんがタバコを吸いながら保育しているではないか。愕然。

「このままでは入れる保育園がない、復職ができない」

と思い、どうすればよいか真剣に考え始めた。そして、当時まだ人口が少なく、職場からも近い中央区に当たりをつけた。早速、保育園の状況を聞きに行ったところ、きちんと概要を教えてくれた。思った通りだった。

引っ越して区役所に複数回足を運んだ結果、上の子は無事にゼロ歳児クラスに入園できた。驚くことに、当時は4月時点でもゼロ歳児クラスは空きがあった。その後は沢山のタワーマンションが建ち、人口が増えたことで新たに小学校を建てていることがニュースになっていたが、当時では考えられないことだ。