【前回記事を読む】かつて長距離ドライバーは“稼げる仕事”だった。しかし今では、きつい・汚い・危険の「3K」に加えて、低賃金の職業となり……

第1章 今なぜ、「自動運転による列島改造」なのか

ネットワークで結ぶ「物流新幹線計画」

人に頼らない幹線輸送

「物流破綻の危機」は国民的な問題である。現在、官民挙げてさまざまな取り組みがなされている。国は2024年、「改正物流法」の制定や「政策パッケージ」などで対応してきている。

しかしながら、少子高齢化の波は運輸部門、特に長距離ドライバーの不足として顕著に表れている。さらに長年の何層もの下請け構造に伴う過重労働と低賃金はそう簡単に解決するとも思えず、ドライバー不足は解消する兆しはない。その抜本的な解決策は「人に頼らない幹線輸送網の構築」、即ち「高速道路での物流の自動運転化」以外に存在しない。

「自動運転・電動化物流拠点整備計画」

国内主要都市は高速道路網で繋がっている。ここに自動運転・電動化トラックを運行させて、人に頼らない物流網を構築する。それがネットワークで結ぶ「自動運転・電動化物流拠点整備計画」である。即ち、これが「物流新幹線計画」となる。

そこで、まず必要になるのがベースインフラの整備である。幹線輸送と地域内配送の「結節点」となるエリアに、自動運転・電動化対応の物流施設を整備することとなる。自動運転と電動化が同時進行しているので、両者に対応したものになる。

「結節点」の重要性については、のちほど詳述するが、人流でいえば、新幹線やリニア新幹線での起点である東京駅や品川駅のような存在となり、首都圏以外では、名古屋駅・新大阪駅のような大都市圏でのターミナルとなる。

これらのベースインフラを新たに整備していくということになる。さらには、順次、東北地方、山陽、甲信越、九州地方などにおける中核都市圏のゲートウェイにも設けていく必要がある。