【前回の記事を読む】総督襲撃事件で拘留された韓国人たち。「日本人に拷問された」と訴えたが、その真相は……

第一章 遠いかなたの日本

日本の植民地の領土は韓国だけではなく、サハリンの一部と台湾(訳注:英名はFormosa フォーモサ)および北方の一つか二つの群島を含む。ロシアの重罪人が長年流刑されたのがサハリンである。その南半分が日露戦争の後、日本に割譲された。

そこは、亜北極地帯に生える松やカラマツなどの広大な森林があり、漁場として有名であり、さらに毛皮として日本に送られるクロテンがたくさんいるところなので、大変貴重な資産であることは疑う余地がない。クロテンはおそらく最良のロシア・クロテンには及ばないとはいえ、良質のものである。

私が以前に東洋を訪れた時に見た台湾は、中国の南方沖合にある。

アイルランドの約一・五倍の大きさで、西には狭くて肥沃な平原があり、中央と東には三千フィート(訳注:約九百メートル)を超える絶壁が海岸まで切り立った連山がある。島の最高峰、モリソン山(訳注:現在名は玉山(ぎょくざん))は富士山より高く、日本人によって新高山(にいたかやま)、新しい高い山と改名された。

モリソン山に登ると、熱帯以外には見ることのできない多種多様な植物の繁茂(はんも)が見られる。低いところにはヤシ科の植物、バニヤン、巨大なクスノキ(camphor)、木生シダや希少ラン、そして密生した籐が見られ、もう少し高いところには杉や針葉樹の巨木、さらにもっと高いところには松林があり、それから森林と草原が入り混じった地帯が頂上まで広がっている。