問い3「学校の先生など教育者になった場合、まずそこで必要な心構えというものはありますか? 学校の先生も今はすぐに辞めてしまう人も多いし、大変そうです」
他者への教育について、まず、先生は自分より年齢の低い方を対象とする事が多い。
即ち生徒の方が、生物として彼らの生命力のほうが強いんだ。先生はそういう強い生命力に敬意を持って教えてまたこちらも教わることが必要だ。
子どもを大人にしたければ、大人として扱う。学生たちに知的に成長して欲しかったら、すでに知的に十分に成熟している人間として扱う。これさえわかっていれば、あとはどうでも良いくらいだ。
子どもたちは自分に向けられた敬意を決して見逃すことはなく、また「敬意」というのは「愛情」や「信頼」よりも、はるかに伝達力の強いメッセージだ、と思想家の内田樹さんも書いていて、私もそれに賛成だ。
先生が敬意を持って若い人たちに接すると、生徒は最も敏感に反応してくれて、こちらの意図を過たず受信してくれます。
つまりきちんと敬意を払えば、先方は「受信する構え」をとってくれる。最近は「リスペクト」とよく言われるようになりました。基本的には一緒の考えです。
あまり関係が近くなると、どうしても「頑張って」とかの励まし、くだらない上下関係を通じたエセ信頼関係になってしまう。また教師は、「君子の交わりは淡きこと水の如し」というのも大事ですね。
他者への敬意というのは、何においても重要ですね。自分より歳の若い人に敬意をもつのは、彼らの強い生命力に対して、僕は小児科医だからね、他人よりは敬意を持つ事が簡単にできます。
しかしこの事をわかっている小児科医はあまりいないし、だからこそ当院はとてもうまくいっているんじゃないかな?
次に考えるのは、今度は自分よりも年齢が高くなって、ぷらぷらしている老人がたくさんいるでしょう。
昔そういう人に自分はどういうふうに敬意をもつ事ができるんだろう?と考えた事がありました。
これも結論が出て、つまりは、大きな木とかに、みんなパワーがあるとかいって触るじゃないですか? それと同じ、自分よりも長く風雪を過ごしてきた、長生きをしてきた、それだけで敬意を持ったらいいんだね。
単に自分よりも長生きしているからね、樹木と同じで。私も含めた年寄りはもう樹木、それだけでリスペクト。これも実は大切な事だが、質問の意図からは、ずれてしまったね。
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