まえがき 〜自己紹介〜
小生は60代の医者で、現在開業小児科医をしています。
私が生まれた時は、4kg弱あった大きな赤ちゃんでしたが、母も体格が小さい人だったので、極めて難産で、出てきた時は仮死状態、最初の呼吸が仲々できず、逆さまにして足底を叩いたところ、やっと泣き始めて僕の呼吸がはじまりました。
お医者さんは「お母さん、息しだしましたよ、儲けましたね」と言ったそうです。それから以後呼吸は6億回ほどずっと続けているので、随分時間は経過してしまいました。
私は中学高校から浪人の頃、単にテストの点数だけとても良かった生徒でした。人付き合いも苦手のような気がして、京都大学の理学部に行って、ノーベル賞を目指して理学研究者になろうと思っていました。
私が1浪の時、父母が中年離婚して、お金もなくなってしまったので、医学部に行く事は希望には全然なかったのだけれど、地元の医学部の学生になりました。
その頃、京都大学の理学部と地元の大学の医学部では、医学部の方が難易度が低かったからです。とにかくテストの成績だけは良かったので、両親の離婚後初めて医学部を受験して、合格しました。
ただ医学部に入学したのですが、自分の希望ではなかったので、大学にもほとんど行かず、留年してしまい、7年目に留年仲間と国家試験の勉強会をして、やっと合格して、小児科医になりました。とにかく大学時代はひどい劣等生でした。
それから30年以上経ちました。あまり過去を振り返る事はしないのだけれど、現在、今までの自分の生き方に「まあまあ、良かったな」と満足しています。
とにかく私は人と考え方が違うようなので、まず人にはあまり迷惑かけずに、それでなるべくやりたい事をやってきたつもりです。