② 身障者の職場の事例

嘗て私の若い頃に、大阪で朝から見る見るうちに雪が積もって坂道では車が立ち往生するということがありました。

そんな雪の日、従業員は社長以外すべて身障者という企業の出勤模様が、記事で紹介されていました。雪の中、車椅子の社員が、転んでは起き転んでは起きして出勤してきた、という内容でした。本来なら道路の状況を見て当然欠勤してもよい状況でした。

大変感動的な記事だったことを記憶しています。その会社はエアコンを製造している大手企業の子会社でエアコンのフィルターを生産していた会社でした。問題は体の不自由な社員がナゼそれまでして出勤してきたのかということです。

社長が社員にそのことを質問すると「この会社は自分を一人前の人間として処遇してくれるから」と答えたそうです。

その社員はフィルターを数枚重ねる工程を担当していたのですが、それが大変困難でなかなかうまく出来なかったそうです。

しかし社長は決して妥協せず「工夫して出来るまで挑戦しろ」と言って励ましたとのことでした。そして、ついにフィルターを斜めに落とすようにすればうまく出来ることを突き止め見事社長の期待に応えたとのことでした。

目標達成まで決して妥協しなかった社長の厳しさ、そしてそれに応えて遂に目標を達成した社員、得たものは何よりも尊い達成感でした。

③ 達成感が人を育てる

私はことあるごとに偉大な業績を残した先人達の次の言葉を紹介しています。

・「成功するまで止めなかったから成功した」(松下幸之助)
・「成功とは失敗を重ねてもやる気を失わないでいられる才能である」(ウインストンチャーチル)
・「やるべきことが決まったら、執念をもって最後までやれ。問題は能力の限界ではなく、執念の欠如だ」(土光敏夫)

いずれも政財界で偉大な功績を残した先人の言葉だけに説得力があります。

仕事は達成してこそ価値があります。そしてそのことによってこそ人は大きく成長します。

“人を育てる”とは達成するまで努力を続けさせること。その意欲を引き出すことではないでしょうか。

そして本当の“厳しさ”とは、パワハラで問題になるようなことではなく、前述の水泳コーチのように、達成するまで叱咤激励すること、そしてついには目標を達成させること、それが本当の厳しさだと思います。

 

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