さあ、旅は続く。

今度は州都クリーブランド行きのバスに乗り、そこからはいよいよ東北部の古都ボストンを目指す。

ボストンでは大学の1年生の時の英語の授業でお世話になったアリフェリス先生ご夫婦を訪ねることになっている。

先生と言っても自分より4―5年年長なだけの若い先生なのだが。

【マサチューセッツ州】

このご夫婦はまだ20代後半の若いカップルで、ギリシャ系の濃い色の髪に顎鬚の大らかな人柄のご主人とアイルランド系でブラウンの髪に白い小さい顔につんとした鼻がかわいい真面目で学生たちの間でも人気の高い奥様である。

この夫婦には単に先生、学生という間柄以上のご縁があり、アメリカで一週間もお世話になることになった。

ご主人は趣味の分野で少林寺拳法に興味を持ち、一時自分もその同好会に入っている関係で一緒に練習をしたり、合宿で千葉の外房に行ったりしたことがあった。

一方、奥様の方は茶の湯に興味を持たれていた。たまたま近所の茶の湯の先生の下でお稽古を続けていた私は早速先生に奥様を紹介して一緒に稽古に行き、稽古中に通訳などをして差し上げたりしていたのである。

白く小さいキュートな顔に和服姿がよく似合い、お茶の席でも人気があった。

そんなことへの返礼の気持ちもあってだと思うが、今度の旅行では一週間も滞在をさせて頂くことになっていた。

 

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