『Kくんの施術は?』【みつき】
ベッドへ誘導されてから、まずは指圧マッサージ。
うん。気持ちいい。
そして、オイルを使ったマッサージ。
女風が初めてではないからなんとなくの流れはわかる。ただ、オイルマッサージから全裸になることへの恥ずかしさが拭いきれない。
47歳二人の娘を産んだ女の体。人様に見せられるようなものではない。離婚をしてから、髪の手入れや肌の手入れ、そして、体型を整えたくて、いろいろと努力はしてきた。
それもこれも、初めて女風を利用したときに、改めて自分の体に自信をもてなかったから、少しでも自信をもてるようになりたいと思った。
だからといって数か月で10歳若返るというはずもなく。
やはりKくんの前での全裸は恥ずかしかった。ただ、そういう流れになることはわかっていたので、バスローブを脱ぐことに抵抗はなかった。
とても優しく私に触れてくれる彼。脱がし方もとても丁寧で優しい。
もちろん相手はセラピスト。プロなのだけれど、前のセラピストとはなんだか違う。うまく言語化できないけれど、仕事感がないというか、優しさで溢れている感じがした。
オイルのマッサージも終えると、いよいよ性感マッサージ。
私は、早くキスをしたかった。なんなら、会ってすぐにキスがしたかった。
今までの人生で何人とキスをしてきただろうか。キスの相性はとても大切だと思っている。
ここで現実に戻れば、元夫とのキスやセックスは相性がよかったとは言えない。
結婚してからもいろいろあった時期に自暴自棄になり不倫をしていたこともある。そんなとき、キスやセックスの相性があることを知った。
〝じゃあなぜ元旦那と結婚したのか〟
それは好きだったし、私のことも好きでいてくれたし、別れる理由がなかったから。それがこの年になり、離婚するなんて、本当に滑稽だと思う。
ただ、それを選択したのは全て自分。
残された人生は自分の幸せのために生きたい。だから今、女風のセラピストといるし、癒しを求めている。そして、初めて利用したのはYくんというセラピストで、今はKくんからのマッサージを受ける私がいて、これが今の現実。
Kくんの言動は常に万全の受け入れ態勢だった。もちろん、お店の規約に反することは要求しないし、するつもりもない。対価に見合ったサービスを受けられればそれでいい。
女としてもそうだけれど、彼には教員であることも伝えているから、全て本当の自分でいられる気がしていた。
マッサージ全てが気持ちよかったことは、言うまでもない。心身共に癒される時間だった。もちろん、性感マッサージもとてもお上手で、私は何度もオーガズムに達した。
これまた女風あるある。
女性はマグロでいいのだ。触りたいとリクエストすれば触ったり、フェラチオをしたりもできるのかもしれない。でも、セラピストさんもこんなおばさんにそんなことをされたいと思うはずもないから、私はただ、サービスを受けるだけ。
何度となく感じるオーガズムの中、
〝もうこれ以上は無理〟
と彼のマッサージを止める。
すると、彼は手を止め、
「おいで」
と言って、腕枕をしてくれた。
もうへとへと。いや、へろへろだった。
あれ? 時間は?
今回は3時間。ウェイティングもあったのと、マッサージをしてもらっている間は時間の感覚がなくなる。
「今何時?」
と時間を確認すると、予約した3時間からすでに30分オーバーしていた。
「ごめん。延長料金払わなくちゃ」
「いや、ウェイティングもあったし、喋りすぎたのは僕だし大丈夫」
これ以上、彼の時間を無駄にしてはいけないと急いでシャワーをすることにした。簡単に帰りの身支度をさっと整えて、さよならの時間。
「また会いたい」
と私が言うと、彼は、
「嬉しい」と。
そして、さよならをした。
「大人の恋愛ピックアップ記事」の次回更新は6月20日(土)、12時の予定です。
▶『背徳と熟愛のはざまで』の人気連載回を読む
触り方が変わってからは、指1本で支配された。何度も奉仕され、「もういい」と言っても、彼は止まらなくて…
▶『背徳と熟愛のはざまで』連載を最初から読む
47歳バツイチ教師の私が溺れた“やめられない快楽”――年下の彼との恋は破滅か、それとも……
ゴールドライフオンラインは、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp