【前回の記事を読む】お風呂上りに優しく体を拭いてくれた彼。下着はいいよと言われて、素肌にバスローブを。大きなベッドにエスコートされ…

『本業と女風のワークバランス』【セラピストK】

僕は離婚してから、自分だけの生活を始めた。離婚したての頃は寂しさもあり、マッチングアプリを使って、恋人を作った時期もあった。恋人といる時間は満たされていた。

〝結婚生活の中ではなかった、幸せな時間〟

ただ、この頃から、その彼女には言わずに女風の仕事を始めていた。そうなると、彼女と時間のすれ違いが出てきた。この仕事はどうしてもお客様ファースト。ただ、それは彼女には伝えられない。

そうしていくうちに、自然と彼女との関係は終わりを迎えた。

もちろん寂しかったし、これでいいのかと自問自答をしていた。

ただ、覚悟を決めて始めたセラピストの仕事を辞める選択肢はなかった。求めてくれるお客様が増えるほど、その気持ちは大きくなる。

もともと、人の気持ちへの共感能力は高かった。だから、日常生活の中に不満のある女性に寄り添えることは嬉しかった。

そして、彼女との別れ。それを選んだのも自分。

今まで以上に自分を仕事に追い込んだ。

そんな中、もともと一緒の会社で仕事をしていて独立した先輩から、独立した会社への誘いが来た。

安定した中小企業での営業。

そして、女風の仕事。

ここで、独立して間もない危うい先輩の会社へ転職するメリットはあるのか。

悩んだ末、安定よりも刺激ややり甲斐を求めて、先輩の誘いに乗った。会社の所長からは、「なぜ、わざわざ茨の道を選ぶのか?」

とも言われたし、同僚たちにも僕の選択を理解してはもらえなかった。

そして、これを機に、時間に縛られない今の僕の生活が始まった。

本業の営業と女風の営業。それを自分で組み立てていける。もちろん、どちらの仕事も給与保証はない。頑張った分だけが、自分への報酬となる。

ただ、守らなくてはいけない存在がないということが気持ちとして楽だった。

たった一度の人生。やりたいことをやりたい。

男なら誰もが一度は夢を描くサクセスストーリー。いつか大金持ちになり高級車に乗り、海外旅行を楽しむ日々。

ここから、さらに、セラピストとして伸びしろを感じ始め、いろいろな講習を受け、SMにも対応できるセラピストとして、セールスポイントを増やしていった。

本来の僕は、女性を呼び捨てにしたり、痛めつけたりすることは好まない。

ただ、不思議なのは、過激なSMを求める女性に鞭を打ちつけたり、拘束具を付けたりして、悦ぶ姿を目の前にすると、僕はSの骨頂になりきっている自分を俯瞰した。

そうされることで悦ぶお客様を見ると、自分の征服欲も勝り、どんな要求にも応えたくなる。

お客様に怪我を負わせることや、傷つけることはセラピストとして絶対にしてはいけないこと。そのためには、SM講習を受け、安心、安全なSMプレイを提供できるようにならなければいけない。

〝果たして、自分はどこまでどれだけの女性を幸せにできるのだろう〟