信じられなかった。

平気な顔で、こんなにひどいことができるなんて。

「おまえ、ふざけんじゃねーぞ!」

養父だとか、恩があるだとか、怒りで飛鳥の頭の中からそういった忠誠心なんてものは消え去っていた。

ただ、わき上がる怒りにまかせ、北沢に抗議した。

そんな飛鳥を藍は落ち着いた声で制した。

「飛鳥、僕は大丈夫だから……」

その藍の言葉が、また飛鳥に火をつける。

もう、今にも北沢に飛びかかりそうな飛鳥を察し、藍は飛鳥の身体を後ろから羽交い締めにした。

藍が両脇に腕を入れて締めてくるため、藍の傷ついた手のひらが飛鳥の目に映った。

痛々しくて見ていられないくらいひどい状態で、ますます飛鳥の怒りが強くなった。

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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