「風間、結婚おめでとう。良かったな、良い人と出会えて。これで私生活は安心だな……と終えたいところだが。その反面、仕事面に問題が生じてきた。わかるな風間。プロジェクトマネージャーである風間とTAKABUNEの早川係長が親子関係になった以上プロジェクトに支障をきたす可能性がある。そこでだが、風間と同期入社で広報部部長の澤山に新しくプロジェクトマネージャーに就いてもらう」

「常務、私はプロジェクトから外されるということですか」

「いや、そういうことではない」

青山は席を立ち英介の傍へ寄ってきた。

「風間には澤山がいる広報部へ行ってもらう。そこで澤山をサポートしてやってほしい。広報もプロジェクトには非常に重要な役割があり欠かせない仕事だ。頼んだぞ風間。部署は変わるが今まで通り期待しているぞ」

「会社の方針とあれば仕方ありません。私はどのような仕事に就いたとしてもそこで全力を尽くし成果をあげていきます」

英介は今まで経験したことのないような怒りの感情を抱きつつ瞳を選んだ選択は間違いないという心情をも抱いていた。

青山との話を終えた英介はコーヒーを飲みにオフィスカフェに向かった。ちょうどその途中、向かいから澤山が歩いてきた。

「風間、今、青山常務に呼ばれて常務のオフィスルームに向かうところだ。何だか急な話らしい。また時間できたら飲みにでも行こうぜ。じゃあな」

「おう。またな……」

英介は話の内容がわかりながらも複雑な心境の中、澤山に返事した。

次回更新は6月18日(木)、21時の予定です。

 

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