結婚することへの責任と代償

セミが鳴き暑さが厳しい八月、あれから英介は瞳との新婚生活を始めたが、早川家の人々とのおかしな生活も始めていた。

朝五時に家の時計の起床のチャイムが鳴る。

「キーンコーンカーンコーン」

~英介と瞳の寝室(元瞳の部屋)~ 

「瞳ちゃん……。瞳ちゃん……。瞳ちゃんチャイム鳴ったよ。……ていうか瞳ちゃんの足が僕の鼻に当たっているよ。痛い」

英介は寝ぼけた感がありながらも、自分の鼻に瞳の足が当たっている状態で瞳の方を見た。

「えっ、チャイム鳴った。急がなくちゃ。六時からみんなで朝ごはんだよ。それまでに英君と私のお弁当の用意もしなくちゃ。最近ママにばかり作ってもらっているから今日は何とかしなくちゃ」

瞳は気合でサッと起きだした。新妻というより何かライバルに先を越されたくないような感じが英介には見て取れた。そしてまもなくして二人は急いで用意をしだした。

瞳は新妻らしく英介よりも早く部屋を飛び出しキッチンへと向かった。

「ママおはよう。私も朝ご飯の用意をするね」

瞳は明るくキッチンに入ったが一歩入ると立ち止まって呆然としていた。

キッチンでは既に料理が終わり、綺麗にもされ、ダイニングで三人の話し声が聞こえた。

瞳が一歩一歩ダイニングへ進むと郁三たち三人が食事中で瞳たちの朝ごはんも用意してあった。そしてその横には二人のお弁当が置いてあった。

「瞳ちゃんおはよう。英介さんもうすぐ来るの?」

真奈美はどこかいつもと違い一段と綺麗だった。瞳は一瞬、してやられたと思った。

「うん。英君もうすぐ来るよ。……ていうかママ何時に起きたの? いつもの五時じゃないんじゃないの?」