【前回記事を読む】1日で50人面接しても、誰の発言も覚えてない…だが、ある学生達だけは脳裏に焼き付いていた。彼らの自己PRのポイントは…
第三章 トガりのある自己PRの練り上げ方
あなたの自己PRは自己採点で何点?
就職活動とは、別に企業から内定が出たからといって、あなたの人生が決まるわけではない。でも、就職活動で企業を選ぶということ、企業に選ばれるということ、結果的に内定が出て採用が決まるということはあなたの人生のひとつの大きな岐路である。
そのそれぞれの面談過程で与えられる時間は長くて三十分。いや、だいたい十五分から二十分が相場である。
ベンチャー企業や中小規模の会社であれば募集も少なく、応募数も限られてくることもあり、じっくり一時間ということもある。
しかし、大手の企業の新卒採用枠には全国からウン千人という学生が応募する。一人に一時間を与えたら一日に七人から八人しか面接できない。
これではウン千人の学生との面談をこなすことができない。なので、十五分から二十分が大方の相場になるのが実態なのである。
ゆえに、そこで聞かれる質問の数など知れている。五つか六つ、多くても七つか八つといったところであろう。
そんな自分の人生の岐路にあたる場面で、たったの十五分から二十分という時間の中で、自分自身の全てを出し切らなくてはならない大切な時間なのである。
「あなたはそんな大事な場面なのに、なんで60点でいいと思っているの?」とツっこんでみる。もちろんそれでよいという学生は一人もいない。
限られた時間を大切に
私がシリコンバレーに滞在していた時に起業家達に教えてもらったことがある。起業家達は自身のアイデアや技術を事業化したい。
そのためには資金が必要。日本では銀行に駆け込んで融資元を探すのが一般的であるが、シリコンバレーの起業スタイルは異なる。一般的には投資家を探すのである。
起業家達は資金提供元を確保するために、著名な投資家やベンチャーキャピタルのインベスターを片っ端からあたる。
ビルの前で待ち伏せて、偶然を装って同じエレベータに乗り込み、意中の投資家に「私の事業内容を聞いてください」とアタックする。
すると、心ある投資家は、その起業家に対して"I'll give you 30 seconds.Go"「君に三十秒与えよう。説明してくれ」とチャンスをくれる。
そこから起業家は与えられたわずか三十秒で自身が描くビジネスの神髄を語る。これで運よく関心をもってもらえると、その投資家から名刺をもらい、「後で連絡しておいで」と言われる。
俗に言われる、One minute pitchや30 second pitchという訴求に与えられるチャンスの時間軸なのである。
企業に勤めると、時間は大切な資源。その中で要求や要点をコンパクトにまとめて訴え、相手から「YES」という肯定回答を引き出すことはビジネスマン・ビジネスウーマンに必要とされる、ある種のスキルである。
就職活動における自己PRや質疑に対する回答もこれと同じであり、学生諸君も、もうその環境に片足を突っ込んでいるのである。