地図を持っていても、それだけではとても歩けません。直径5センチ程度の丸の中にある矢印が、歩き遍路の生命線です。小さな矢印マークを見つけると「あった〜!」と声が出ます。小さな矢印は、安心と元気を復活させてくれます。

暗中模索の中では、キョロキョロと視線が定まらず、力強く歩けずスピードもでません。一方、進むべき方向が定まっていると、歩きに力強さやリズムがでて、目的とする場所への距離が目に見えて縮まってくるように思えます。土地勘のない場所では、この差が歴然です。

直径5センチの安心

多くの人は、この歩きお遍路と同じように、前例のない活動をしている時は、「これで良いのだろうか」「この選択は間違っていないだろうか」等々と、様々な不安や迷いを持ちながら歩を進めています。そんなとき、「それでいいよ」「間違っていない、大丈夫!」そんなことを言ってくれる人がそばにいると元気百倍、どれだけ心づよいか想像に難くありません。

わずか直径5センチの矢印のサインは、陽にさらされて退色し、かすかに丸い形状だけしか確認できないものもあります。それでも、「この道、この方向でいいんだ」という安心感を持たせてくれるのに十分な役割を果たしています。そんなわずか直径5センチの矢印になりたいです。

何十キロ先を示す大きな標識ではなく、たとえ歳を重ね色あせても目の前の不安を払拭してあげられる「小さな道しるべ」でありたい。そのためには何をすべきなのか、この歩きお遍路で見つけられるのでしょうか。自問自答は、まだまだ続きます。

 

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