ところで、「第二の敗戦」と表現したのは、このままでは現在の延長線上に確実に衰退する未来が待っていることを強調しつつ、警鐘を鳴らすためだ。
この敗戦の特徴は、経済的・社会的な力の喪失を伴いながら徐々に進行する点にあるが、その兆候はすでにデータに表れている。
1989年と2024年を比較すると、日本のGDPは世界2位から4位になったが、2026年にはインドに抜かれ、さらに30年にはイギリスに抜かれて6位になる見通しである。
かつて世界1位だった一人当たりの労働生産性も、現在ではOECD加盟38カ国中24位、G7の中で最下位である(2024年データ)。
ということは、人口減に比例してGDPもやがてはそのレベルまで落ちるということである。
世界企業時価総額ランキングでは、「バブル」以前には日本企業が上位50社中32社を占めていたが、2024年にはわずか1社となった。