8 集団行動がとれない母
退院し、初めてデイサービスを利用した頃の母(要介護2)はまだ十分、元気でした。結婚以来、ずっと専業主婦だった母は集団で行動した経験がありません。集団行動がとれない母は、周囲の方々にかなり迷惑をかけたようです。
まずデイサービス利用時にいつも自分が座っている席に他の利用者が座っていたため、どかしたことがあります。送迎バスの中で「私を早く降ろして」と言ってみたり、入浴時に「私を早くお風呂にいれて」と言ってみたりしたこともあります。これは老健でも同じことがありました。
母には神経質なところがあり、一度他人がはいったお湯につかりたくないのでしょう。自宅での入浴経験しかないので仕方ない面もあります。
デイサービス職員にチップを渡したことも数回あり、その都度、私が謝罪しました。母には金銭に対する執着心があり、自分を特別扱いしてほしいとの欲求からそのように行動をしてしまうのです。
昭和一桁生まれの人なので、旅館のお手伝いさんにチップをはずむようにお金を渡せばよくしてもらえる、という思い込みがあったのでしょう。
この頃、私の財布から1万円単位でお金がなくなっていることが頻繁にありましたが、母が抜き取り、そのようなことに使っていたのです。だいぶ後になってから気づきました。
私もうかつであったことを反省し、財布は母の目につかないところに置きました。母はお金を使う場面がないにもかかわらず、自分で持ちたがり、自分の財布にお金を入れるように要求したことが何回もあります。
基本的なことですが、私は誰からも文句が付かないよう、母の金銭管理は責任をもって行いました。ですから私の財布の中にある金銭は私のものであり、母のものではないのです。
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