【前回の記事を読む】心臓病や糖尿病などの疾患リスクを「事前に」知ることができたら…。実はGWAS(ジーワス)で簡単にチェック可能。この検査は…
パート2 寿命を延ばすスタート地点 「診断」
〈診断〉の投資銘柄
リスクに特化した健診メニューに投資
【内視鏡検査】投資額目安(1回):Lⅴ3 負担度■■■■
ただ、健診の内視鏡検査でいきなりがんが見つかる可能性はあまり高くありません。
一方で、がんになる一歩手前の前がん病変はしばしば見つかります。具体的には、食道異型性上皮や、ピロリ菌による胃炎、大腸ポリープなどです。
これらの病変は症状もなく、また見つかったからと言って状況によってはすぐに治療する必要もありません。しかし、自分の健康の現在地を把握する上での貴重な情報であり、今後、健康への投資を計画する際に、どこに重点的に投資をするか戦略を立てることができる重要な機会となります。
内視鏡検査は比較的安全であり、全身麻酔を必要としないことが多く、検査後の回復も早いです。そのため、高齢者や基礎疾患を持つ患者でも低リスクで受けることができます。
【画像検査】投資額目安(1式):Lⅴ3 負担度 ■■■■
精密健診には画像診断も欠かせません。CTやMRI、Ⅹ線などでさまざまながんや感染症を探すのに使われます。また、実施できる施設は限られますが、PETスキャン(ポジトロン放射断層撮影)は、特定の放射性薬剤を用いた画像診断技術で、体内の代謝活動を可視化することができます。
この技術は、特にがん、心疾患、および脳の疾患の診断と治療の評価に大変有用です。PETスキャンでは、まず少量の放射性物質(トレーサー)が患者の体内に注入されます。がん検査で使用するトレーサーは、FDGというブドウ糖に似た物質であり、がん細胞など多くのエネルギーを消費する細胞に取り込まれます。
トレーサーが体内で分解されると最後にガンマ線が放出されます。PETスキャンはこのガンマ線を検出し、画像に変換します。
FDGを用いたPETでは、がん組織以外にも、代謝が活発な脳細胞や、炎症が起こっている箇所でも集積が認められます。場合によっては、歯周病や虫垂炎(盲腸)などの感染症も「おまけ」として発見される場合があります。
このようにⅩ線やCTに比べて感度が高いため、最近では小さな乳がんを検出できる乳房専用のPET装置が開発されました。マンモグラフィーのように圧迫をしないため痛みを伴うことがなく、「高濃度乳房」というマンモグラフィーではがんの判別が難しい状態でも、この装置では影響を受けずに検査が可能です。