【前回の記事を読む】不動産の売却…金額はどのように決定される? 数千万もの違いが出る、3つの査定方法を理解しよう

第一章 相続不動産売却5つのポイント
不動産コンサルタント 佐藤良久

ポイント4 売却する不動産の種類を見極め、売り方に気をつけること

不動産の種類別売却方法

・空き地
比較的売りやすいタイプの不動産です。気をつけるポイントとしては、買主の用途によっても価格差が生まれることです。例えば、空き地を自宅として活用したいケースと、収益物件を建築してビジネスを興したいケースとでは、購入金額が変わってきます(買主の評価の仕方がポイントです。収益物件を建築予定の方は、将来のキャッシュフローに鑑み、より良い条件を提示してくることがあるでしょう)。

・収益アパート・マンション
収益物件は年間利回りから売却価格を算出します。そして、これを得意とする不動産会社があります。このような会社は不動産を高く購入することが可能なお客様を多く抱えています。いかにそのような不動産会社に声をかけることができるかがポイントになります。

・ビル
アパート・マンションと違い、金額が大きくなり、購入希望者を探す難易度が上がります。購入希望者が法人であることが多くなり、住宅を扱う不動産会社ではなく、法人取引に強い不動産会社を探す必要が出てきます。

・底地・借地
底地・借地は、プロでも購入したがらないことがあります。権利関係がややこしかったりするのはもちろん、そもそも地代が相場よりも低く、投資物件として魅力がないからです。しかし、それでも最近では底地・借地専門の不動産会社が台頭してきて、相談窓口が広がってきました。

・商業物件
商業物件は入居しているテナントによって対応が変わります。例えば、誰もが知っている飲食店が入っている商業物件と、聞いたこともないお店が入っている商業物件では賃料が同じであっても買主の見方は変わってきます。

住宅専門の不動産会社では扱えないところもあるなど難易度が高いため、商業専門に扱っている不動産会社に相談することがポイントです。

さて、前段にて収益還元法の査定と取引事例比較法の査定をご案内しましたが、以下のケースにおいては、両方の査定方法を知らないと、不動産会社の言い値で売却してしまい損をする場合があることをお伝えしたいと思います。相続した賃貸マンションの売却に係る事例ですが、収益物件だからといって、収益還元法で査定することが正しいとは限らないのです。