【前回の記事を読む】【スイスことば事情】日本語訛りの英語なんかカワイイもの!? "関西弁でフランス語"を話すような強烈なベルン訛りに仰天
Part1 私のスイス生活の始まり
2. なぜ、スイスに30年間住むようになったのか?
~私が体験した日常のスイス~
スイスでのバタバタしていた育児と仕事の両立の日々
家から毎朝、バスでシッターさんへ行ったり来たりしていた頃、バスの中でスイス人の女性に「両方(仕事と育児)は大変ね(旦那さん、十分な給料もらってないのね)」ということを言われたことがあります。まだその頃はスイスも保守的で、女性が働くというのが、それほど広まっていなかった時代です。
スイス人は日本人と時々似ていて、間接的な言い方をして、後でその意味することに気づきました。
私が住んでいたスイスドイツ語圏の町は他の地域より保守的で、学校には日本のような給食がなく、子どももお父さんもお昼に家へ帰ってくるというのが一般的でした(うちは違いましたが!)。
但し、娘の幼稚園があった地域では、時々子どものためのランチ会を企画してくれ、お金を集めて公民館で食べさせてくれたりしました(日本でいう子ども食堂のランチ版です)。
当時の統計では、パートに従事する女性の割合は、スイスより日本の方が少し多かったと記憶しています。
但し、2023年世界経済フォーラム発行のジェンダーギャップレポートの国別ランキング(巻末6参照)を見ると、スイスが21位、日本が125位と大きな開きがあります。スイスでは近年、働く女性が増加し、女性政治家(大統領にもなっています)や民間のトップの割合も増えました。保育所が目に見えるほど増設され、日本はこの数十年で追い抜かれてしまいました。
日本と違うのは、正規雇用の労働時間が100%だとすると、スイスの女性の多くが50~80%といった割合で雇用募集されるのが一般的です。これは非正規雇用とは異なり、社会保障や年金、休暇も保障されています。例えば、雇用契約が60%であれば、週3日勤務で、パートという呼び方はしません。