【前回の記事を読む】炭酸に弱いのに、お客様の前でジンジャーエールを飲んでしまった。しかも、気持ちが緩んでいて…
『女風セラピストの正月休み』【セラピストK】
僕は宣材写真にモザイクを入れている。理由は身バレ防止のため。
兼業ということもあるが、親兄弟に、自分がセラピストとして女性用風俗店で働いていることは話していない。
親元からは離れて一人で暮らしている。
お正月は実家で姉夫婦と親と世間が過ごしているような普通の年末年始を過ごしていた。
ただ一つ、女風のお客様とのメッセージはしていた。
いわゆる営業メール。
お客様からしたら、年末年始にセラピストから連絡が届けば、来たる新年から利用を考えてくれるきっかけに繋がるという目論見。
僕は人にいつも恵まれて生きてきたと自負している。それは職場の上司や友人知人ももちろんのこと、女風のお客様も優しい女性が多い。そして、本業の取引先の方にもとてもよくしてもらっている。
ただ、女風のお客様の中には愛憎からこちらへ刃を向けてくる人が一定数いることも否めない。その攻撃はきっと自分がセラピストとしての配慮の至らなさから起きることなのだろう。
経験を重ねてからは、そうならないようにお客様との関係づくりを常に心掛けている。僕は女性用風俗で働く自分のことは否定的に捉えてはいない。なぜなら、僕との時間の中で、本来の女性の輝きを取り戻していくお客様の姿をたくさん見てきたから。
ただ、世の中からは男のくせに女に買われるいやらしい仕事だという見解があることはひしひしと感じる。世の中の男性、女性に限らず、堂々と人に語れる仕事ではない。
僕は女風セラピストをしている自分にはプライドをもっている。女風はいつも女性が主役であり、自分たちセラピストはその女性のために限られた時間の中でできる限り尽くすことが仕事である。
でも、やはり親兄弟に伝えることは難しい。
理解してもらえないのではないかという気持ちと、心配をかけてしまうのではないかという気持ち。
いつか話せるときが来たら話すかもしれないが、この家族団欒のひと時をぶち壊してまで話すことではないと、人並みの正月休みを満喫していた。
新年は1月4日からセラピストの仕事を始動する。
クリスマスに初デート利用をされたみつきさんからのご予約をいただいている。
さて、居酒屋デートをしたみつきさんはベッドの上ではどんな姿を見せてくれるのだろうか、いや、僕は彼女をどんな姿にさせられるか、セラピストとしての腕が鳴る。