【前回の記事を読む】空き地で野球中、大きな当たりで他人様の家の窓を割ってしまった。母と一緒に謝りに持っていったのは、高級な…

第1編 野球との出会い

2回裏 先輩たちの下で

中学一年、二学期終業の日、トムが「一月四日の日から皆でウチに泊まりに来ないか?」と提案した。

「おお、いいなぁ。五人も泊まれるのか?」とジョン。

「ああ大丈夫だ」

「じゃあ、遠慮なく行かせてもらうよ」とミッキー。ジョーも僕も同意した。

大晦日、正月三が日と家や祖父母の家に遊びに行くなどして僕はのんびりと過ごした。そして、一月四日、僕らはトムの家に集合した。

昼間は近くの公園へ行き、皆でキャッチボールやトスバッティングなどをやる。家に戻るとトムのお母さんが夕飯の用意をしてくれていた。たくさんの鶏の唐揚げにサラダ、おにぎりなどがテーブルいっぱいに盛られてある。僕らは腹ペコで、ガツガツといただいた。美味しかった。

食事が終わり、お茶を飲みながら語り合っていた時、トムのお父さんから、「皆の将来の夢は何か、何をやりたいか聞かせてくれないか?」と質問があった。

「ジョニー、オマエはどんな仕事をしたい?」とトムに聞かれた。

少し考えて、「僕は宇宙に興味がある。天文学者になりたいと思う」と答えた。こんなことを咄嗟(とっさ)に言ってしまった。幼稚園の時にアポロ11号に感銘を受けたこと、中学入学の前は天体望遠鏡を買ってもらい星に興味を抱いたこと、そしてちょっと前に読んだ本で、宇宙の組成や宇宙のとてつもない大きさに感動したこともあって、こんなことを言った。

「そうか。意外とジョニーはロマンチストなんだなぁ。じゃあ、ジョンはどうだ?」トムは、今度はジョンに尋ねる。

「オレはまだわからないけど、宇宙に行く気はないが、ヨーロッパやアメリカなど海外で働いてみたいと思っているよ」ジョンが答えた。ジョンは英語が得意で、既にこの頃から将来を見据えて努力しているようだった。