【前回の記事を読む】ビジネスに不可欠な視点とは、“立替金の視点”。“立替金の視点”から「貸借対照表」と「損益計算書」を解釈すると…

第3章 「貸借対照表」と「損益計算書」の再解釈

1 「貸借対照表」-「資産の部」の本質

⑦「預り保有資産」:将来の特定の支払い義務に備えて保有している資産。

退職金、修繕費、損害賠償、解体費、災害費など、将来的に支出が見込まれる費用を、お客様のために「立替金の支出(費用)」として捉え、その費用をお客様から「立替金の回収(売上)」で得た金額をもとに、「預り資金」とは別に保有しているもの。

POINT 勘定科目 定期預金・定期積金・前払保険料・保険積立金・有価証券など。

⑧「付随資産」:企業の活動において付随的に発生した、お客様から「立替金の回収(売上)」をしない、もしくは未確定なもの。

POINT 勘定科目 短期貸付金・前渡金・立替金・仮払金・仮払消費税等・未収消費税等など。

⑨「不良資産」:お客様のために「立替金の支出(費用)」をしたが、回収が不可能な資産や、減価が発生している資産。

POINT 勘定科目 回収不能売上債権・回収不能棚卸資産・未稼働有形固定資産・未利用無形固定資産・「非減価資産」の減価金額(簿価 時価)。

※「簿外資産」:簿外資産は、企業の財務諸表に直接記載されていない資産ですが、財務分析や経営計画の妥当性を評価する際に非常に重要な要素です。

これらの資産を「貸借対照表」に適切に織り込むことで、企業の財務状況をより正確に反映させることが可能です。

特に、設備投資に伴う特別償却等、短期間償却は実態として、再取得価格との差額を含み益とみなす処理が必要です。

次のような仕訳で「貸借対照表」に反映させます。

・簿外保険がある場合

「預け預り資金」/「預り資金出資資本金」、

「預り保有資産」/「預り保有資産資金出資資本金」。

・機械装置に含み益がある場合

「機械装置」/「減価資産資金出資資本金」。

・未稼働設備等に含み損がある場合

「減価資産資金出資資本金」/「減価資産」。

・土地に含み益がある場合

「土地」/「非減価資産資金出資資本金」。

・土地に含み損がある場合

「非減価資産資金出資資本金」/「土地」。

これらの処理を行うことで、企業の実態を財務諸表に反映させ、より信頼性の高い財務情報を提供することができます。