私自身はお寺に生まれながら自らの弱さを認め足掻き、そんな自分を乗り越えるために仏道に身を投じた輩であり、偉そうなことを申し上げる立場にないことは承知です。その上で申し上げると、人生とは上手くいかない時間の方が圧倒的に長いように思います。

しかし上手くいかない時こそ前に進めるチャンスではないかと思うのです。何かにとらわれている時、何かに悩んでいる時こそがその悩みを克服するチャンスでもあります。当然その悩みや執着に押しつぶされることもあるかもしれませんが、乗り越える機会は巡ってくると思うのです。

「人生とは敗者復活戦」

これは同じ仙台市内で闘っている仙台育英高校硬式野球部を二年連続で夏の甲子園決勝の舞台に導いた指揮官、須江航(すえわたる)監督の座右の銘です。

須江監督は「何かに失敗したり、理想がダメだったりした時、人生が好転しはじめるのです」と話されるのです。

須江監督自身、高校時代はレギュラーではなく、大学時代もレギュラーとして試合に出場することはなかったそうです。でも野球を続け、社会人になってからも深く野球に関わっていき、やがて日本一の指導者になられます。

「人生とは敗者復活戦。いつも負けてから始まる」

須江監督の言葉は上手くいかない時こそ、成長できるチャンスと気付かせてくれます。

令和五年夏の甲子園決勝では惜しくも慶応高校に敗れ甲子園連覇は逃しましたが、負けてもなお大きな経験を得て前を見据えて進まれている姿が不退菩薩と重なるのです。まさに不退菩薩を体現されている須江監督も不退転の覚悟を持って選手たちと闘っているのです。

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

👉『不退転道場 仙台虚空蔵尊参詣礼拝のすゝめ』連載記事一覧はこちら

【イチオシ記事】愛妻家のはずの夫が初めて朝帰り。「ごめん、これ見て」と見せられた動画には、ホテルでされるがままの夫と、若い女が…

【注目記事】3月上旬、がんの手術のため妻が入院。腫瘍が3カ月で約3倍の大きさに。全部取り切り、何も問題はないと思っていた、その時は。