不退転道場

仙台虚空蔵尊はご参詣の皆さまにとって祈りを捧げる場所、自分と向き合う場所、救いを求める場所でもあります。参詣者の皆さまは深い信心をお持ちになられて切実な思いでお越しになられます。

皆さまにお声をかけていただく言葉の中に「虚空蔵さんが最後の砦なのだよ、だからここに来ると本当に安心する」という言葉があります。参詣者の皆さまは真心、信心を携え「不退転(ふたいてん)」の覚悟を持って当山にお越しになっておられるのです。

だからこそ御参詣の皆さまと向き合った時に私も不退転の覚悟で参詣の皆さまと向き合っていかなければならないと思うとともに、この仙台虚空蔵尊はまさに「不退転道場」であると気付かされるのです。

本の始めに記したように「不退転」とは仏道修行の過程で、すでに得た功徳を決して失うことがないことをいい、仏になることが決定し、揺るがない境地のことです。

御神仏さまの説法の内容は、進むことのみあって、退くことがない。押し戻されることがないので「不退転法輪」とも言われ、不退転の位に達した菩薩を「不退菩薩」とも申します。

愛宕山山頂西側にあります当山虚空蔵尊境内地は仙台市内有数の景勝地でありますが、背後は断崖絶壁の場所であります。その場所から仙台市内を見渡してみると素晴らしい眺望とは裏腹に、人生とはまさに崖っぷちであり、背水の陣なのではないかとさえ思うのです。